熱は下がったが咳は相変わらず
インドではいつもこうなるので仕方がない
次の町へ動く、4時間頑張ればリゾートだ!(ほんとか)
ポンディシェリへバスで移動する
タンジャーブールという小さな町、気に入った。
やはり町は小さいに限ると思う。大きな街はそれだけで疲れるし人も忙しない。
気に入りはしたが、先に進まないと・・・。
ということで今日は次の町、海辺にあるポンディシェリを目指す。
マドゥライからここまで180キロ強、4時間以内だった。
ここからポンディシェリは170キロ弱だし、州都チェンナイに近づいていくから道もそう悪くはないだろう。
うまくすれば4時間以内、悪くても5時間みれば着くに違いない。
バスの時間はすでに聞いてある。9時半の直通バスに乗ろうと思う。バス駅の人が強力に「直通バスは1日4本だけ!」と勧めてきたので、多分それがいちばん便利で速い移動方法なのだろう。
バスの時間はわかっていたが、始発かどうかは訊き忘れた。どこかから来るバスなら席がない可能性もあるので、35分前にはバス駅に着いた(ま、徒歩5分の場所にはいたのだが)。
一台のバスが、発着スペースにいる。ここまで乗ってきたのと同じ車体だ。これかも? と思って訊くと、チダムバラムという町行きだそう。
おや、チダムバラムなら、通過するはずだ、これに乗ってもいいのかな、とちらっと考えたが、待て待て直通バスが30分後に出るのだ、これに乗ったとしてもその町で乗り継ぐバスは我々が乗る直通バスになるのだろう。そう思って待つことに。
やがてバスが来た。駅の人が教えてくれたそのバスは、どう贔屓目に見ても、その時そこにいるバスたちの中で一番ボロかった。椅子もベンチシートだ。ここまで乗ってきたバスやさっき出て行ったチダムバラム行きは、1つずつ独立したシートだったのに。
遠距離を走る直通バスが、中距離のバスよりボロいって、どういうことだ?
ま、もしかすると、エンジンの調子がすこぶる良いとか、そういう理由もあるのかも(苦しい・・・)。
バスはほぼ定刻に発車した。
進まない・・・
バスはのろのろと街中を走る。すぐに停まっては人を乗せたり降ろしたりする。こんな道がバス通りなのかと思うような道しか走らない。やたらと出現するクランク。前に詰まるオートとバイクと人と牛と犬とヤギ。走れども走れどもスピードは出ない。ギアも3速に入れるのがやっとで、すぐにブレーキ。1分の時間があるとしたらそのうち30秒は確実に鳴らされ続けるクラクション。
進まない、ほんとに進まない。
途中、クンバーコーナムという遺跡の町にたどり着く。珍しくトイレ休憩だ。珍しく無料トイレだ。車掌と一緒にチャイを飲む。のんびりしているのはいいが、もう少しスピードが上がらないものか。
再び出発。
いや進まない、本当に進まない。
気が狂いそうだ、具合も悪いのに。
9時半発のバス。
走行距離は168キロ。
1時半か2時には着くだろうと踏んでいた。
冗談じゃなかった。
着いたのは4時半近く、実に7時間もかかったことになる。
途中から完全に絶望モードになり、写真を撮る気力も失せ、ただただクラクションに耐えながら座っているだけだった長い1日の移動がやっと終わった。
30年ほど前の中国を旅していた時、旅人はバスの時間を読むのに「時速30キロ」という係数を使っていた。300キロなら10時間、80キロなら3時間弱。途中の飯やら茶やらの時間も含めて、大体そんなものだった。
あの頃の中国より酷いのだ。
168キロに7時間、時速24キロ・・・・・・。
インド・・・・・・。
深い、深すぎる。
宿は海が見えるオーロビーチに決めた
ちょうどインド人も大挙して旅行している時期らしいし、街中の人気スポットは宿が取りにくいかと思い、えいやとまたまたバスに乗ってオーロビーチという場所まで行ってみた。
OYOがあったので飛び込みで見てみたが、うわー、というくらい汚い部屋で1500とか、もうね、ほんとみなさん頭どっかでぶったでしょ、バイクに乗るときはヘルメット絶対ですよ、と言いたくなるわ。客引きについて行ってみても、ここに泊まる人がいるんだろうかというような、牢獄みたいな部屋を見せられたり、インドの宿のクオリティーを早急になんとかしてほしいモディさん。
で、やっと見つけたそこそこきれいな宿、2000。
ちょっと高めではあるが、海も見えるし、富裕層っぽい人々が泊っているっぽいので決めた。
シェパード連れて旅行に来てるインド人なんて初めて見た。
ここでまたちょっと休養する。
とにかくあまりに時間がかかってめげそうになった1日だった。
たぶんだが、中距離バスでチバンダラムまで行き、そこで乗り換えた方が速かったと思う。
日本の常識はまったく通用しない、それがインド。
コメント