思ったより涼しかったグジャラート もっと暑いところに行きたい・・・ ということで、一気に目指せケララ!
インドの西海岸にはあまり馴染みがない。布の産地も東海岸の方が多い気がする。
大都市ムンバイは一度行って懲りたのでスルーしたいし、ゴアにも興味がない。
ということで、一気に行けるだけ距離をかせごうと、コーチンまでのチケットを買った。ウェイティングリストだったが無事に繰り上がって席が確保できた。
発車は午後1時の予定。朝の内に近くで食料を買っておく。
宿は HOTEL CITY INN 。予約サイトで取った。ちょっといい、と思う。800くらいからあると思うが、ブージで疲れたし奮発。とはいえ直に寝られるほどにはきれいではなく、結局寝袋が大活躍している。
いざ、コーチンへ
ケララ。
いい響きだ。南インドの楽園と昔から名高い州だ。
北インドに比べて南は人も穏やかでまったく違うと、これも昔からよく聞いた。それでも実際に行くまでにずいぶん時間がかかってしまった。何より遠い。何となくだがムンバイから入るのが嫌、という気分的なものもあった。
昨年ストックカンリに登った時、ケララからの旅行者にたくさん会った。みんな「北と南は別の国だから!」と言っていた。北は嫌いだとも言っていた。
そんなに違うのか・・・。それなら一度ぜひ行かねば。ということで、今回のケララ行きを決めたのだった。
最初に目指すのをどこにするか迷ったが、観光客も多そうなコーチンあたりがいいかと思った。実はよくわかっていないのだが、コーチンはよく聞く地名なのできっといい所だろうと、その程度。
33時間? 36時間? 40時間?
チケットを買った時点では、13時発、翌日の22時5分着と、ほぼ33時間の旅程だった。ところが翌朝鉄道アプリを見てみると、遅れが出て到着が日付をまたいだ午前1時になっていた。36時間・・・。かなり長い。定刻に着いてほしい。
走り出してからも時々アプリを見ていたのだが、最大で7時間近く遅れが表示されることもあり、見る度にうんざりした。
アメダバードで乗った時には、6人の区画に4人と、余裕がある状態だったのだが、バドダラ辺りから人が大勢乗ってきて、スラトで満席。
? いや待てよ、サイド席を含めてもここにいるのは8人のはず。なんで10人いるんだ?
しかし人が多くなってくるとこんなことはしていられない。
その後も微妙に多い人間と席の取り合い、でもないが、トイレに行って帰ってくると確実に自分のスペースが減っている! という漫画のような状況が続いた。夜8時半頃に中段のベッドを作成する。作ってしまうと下段に普通に座ることはできない。頭がつかえるからだ。そんなわけで全員寝るわけだが、あぶれる人がいる。そりゃそうだ、定員オーバーしているのである。
席のない人たちは、しばらくの間はちゃっかりと下段の足元に座っていたりしたが、その後ふと気付くと足元の床に寝ていた。通路にももちろん寝ている。なるほどなー、と思う。日本ならあり得ない。みんな許さない。指定席にチケットのない人が乗ってちゃっかり座ってるとかあり得ない。しかしインドでならあり得る。
もちろんこの車両が非富裕層の乗る場所だからだろう。もっと上のグレードの席ではこれはない。それこそ許されない。
助け合いの精神の発露なのか。車掌が来ても何も言わない。お目こぼしの範疇ということなのだろう。妙に懐の深いところがある、インドの面白さだ。
深夜、アプリを見ると、7時間遅れになっていた。ううう。
ゴアはいい所だから、一緒に降りて遊びに行こう! と家族に誘われて一瞬心が揺れたが、またチケットを買いなおすのが面倒だなと思い丁重にお断りした。
ゴアで大勢が降り、車内はまた比較的余裕のある状態に。
ゴアに着いた時点では3時間半ほど遅れていた。
まだやっと半分くらいの感じだ。一体どこまで遅れを広げるのだろう。
到着後も右往左往
その後一時は2時間遅れまで取り返したものの、結局また遅れ始め、最後は駅の手前で延々とのろのろ運転と停車を繰り返すという悪夢のような時間があり、コーチンに到着したのは午前1時1分!
本当に36時間かかってしまった・・・。
列車の中でコーチンの列車駅の近くにホテルを予約しておいた。3時間程度の遅れなら、1時に到着する。そこから一晩駅にいるのは辛すぎるだろう。なんでもいいからベッドで寝たい。そう思って、24時間チェックインできそうな、駅から徒歩50mのホテルを予約したのだ。
我ながら、なかなか冴えてるなと思っていた。
ところがだ。駅前でたむろってた兄さんたちにホテルを知らないか訊いてみたところ、誰も知らない。
駅前50mだよ、知らないなんておかしいな・・・。
兄さんたちに促されて、グーグルマップで検索してみる(遅いんだわ、こういうの使いこなせない)。すると駅からえらく遠いところに表示されたらしく、兄さんたちはウーバーの予約をしてくれようとする。
駅から50mよ?
それ、同じような名前の別のホテルじゃない?
そう思った私は兄さんたちに礼を言って駅に引き返し、案内所で訊くことに。この訊いた相手が不親切な女で駅の反対へ行けと言う。ホームへ戻り、上へ上がり、線路をまたぎ、向こう側へ降りる。うーん、見当たらない。近場の食べ物屋さんに訊いてみるが、あっちだこっちだと言うばかりで、その通りに行っても見つからない。
駅から50mよ? 繰り返すが。
おかしい、何か大きな勘違いをしているのかもしれない、町に駅が複数あるインドあるあるじゃないのか。
もう30分以上うろうろしている。
そろそろ降参したほうがよさそうだ。
ウーバーカモン!
すると笑ってしまうくらいあっという間にウーバーオートが現れた。そしてかなりの距離を走り、運転手も迷ってさ迷い、やっと予約した宿に到着。2時を回っていた。
駅から50mだから予約したのに、1時間以上かかるという間抜けぶり。
駅は駅でも、私が降りたエルマクラン駅ではなく、サウスという文字がくっついた駅だったらしい。何ということだ。
と、言っても仕方がないのでシャワーを浴びる。40時間ぶりくらいだ、ああシャワーシャワー!
水じゃないかーーーーーー!!!
これもインドではよくあること、寒くないからまあいいか。
明日は観光客が多いと思われるフォートコーチンに移動する。
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