ナガランドへ移動 2020.01.12

19-20インドからラオス陸路の旅

さてまた移動だ
今日はナガランドのディマプールまで列車で行く
初めての地だ、どんな州なのだろう

 

シリグリの町を歩く

列車は正午過ぎなので時間がある。午前中ぶらぶらとシリグリの町を歩いた。

シリクリ

朝9時、町はまだ静かだ

そういえば前夜は近くで何やら祭りかセレモニーのようなものをやっていて、12時過ぎまで大音量の音楽がかかっていて参った。大音量、と聞いて日本人が想像するそれのほぼ10倍うるさいと考えてもらっていいかと思う。ほんとに頭がおかしいのではないかと。全員難聴なのではないかと思われてならない。

牛乳売りが牛乳の到着を待っている

インドの牛乳はビニール袋に詰められていることが殆どだ。プラスチックごみが増える一因でもあると思う。

シリグリの牛

牛さん

シリグリの牛

子牛さん

ウメが晩年、こんな風に行き止まりになってどこにも行けないと嘆いていたっけな。

シリグリの

寝袋なんかも売られている

シリグリの

この1つ1つがプーリーになる

シリグリの

伸ばして、鉄鍋のへりで焼いてから揚げる

シリグリの

スイーツ屋も兼ねている

シリグリの

セガールが祀られていた

シリグリの

激甘すぎて病気になりそう

シリグリの

お弁当に持ち帰る人もいる

シリグリの

今日もツーリストがたくさんだ

シリグリの

乗る? 乗らないの?

サイクルリキシャがこんなに多い町は今回初めてだ。

では列車に乗ろう

今日の列車はなんたらラージダーニ。ラージダーニといえばインドが誇る高級列車だ。コルカタ~デリー間、デリー~ムンバイ間で何度か乗ったことがある。
だからチケットも高かった・・・。
でも2ACが取れたので、そこそこ気楽ではあるだろう。人口密度は低い方がいいに決まっている。

この駅に列車が来るのは1時20分の予定だが、スマホで確認するとすでに30分以上遅れているようだ。それでも急にその遅れを取り返してくることもあるので、12時半に宿を出て駅に向かう。

シリグリの

人が多いな、ザック背負ったインド人も多い

シり繰り駅

トイトレインかな

駅舎に入る。入るというかいきなりホームへの高架橋に入る。どれがホームなのかまったくわからない。
これがほんとに理解に苦しむのだが、橋からホームへと降りる階段の上には、日本なら間違いなくプラットフォーム番号が大きく、誰にでもわかるように表示されているはずだが、インドの駅にはそれがないのだ。ホームまで行ってもないことが殆ど、自分が何番線にいるのか、人に訊かなければわからない。
大変不便なことではないのだろうか。
なぜそれが表示されていないのだろう。

シリグリ駅

トイトレインの写真が飾られていた

まあいい、今日は1番線だ。いろんな人に確認してそのホームへ行く。片側だけのホームだ。それが1番線。向こうにホームがあり、それは2番と3番線になっている。
列車は遅れを拡大している。すでに1時間以上遅れているようだ。いろいろな人に「このホームで間違いないか、車両はどのへんか」と訊き、言われたようになるべく後方に行って待つ。たくさんの人が待っているが、1本先に列車が入り、出て行くと、すこし空いた。

シリクリ駅

2番線に列車が来た

この写真の私がいるのが1番線、今列車が来ているのが2番線、その向こう3番線にも列車がいるようだ。
これがラージダーニだったし、我々の乗る列車番号も書いてあるので焦って近くの人に訊くと、あれは逆方向でデリー行きだよとのこと。本来この駅ですれ違う予定なのかもしれない。

シリグリ駅

列車に給水している

やがて放送が入る。ラージダーニが1番線に入ります、と言っているようだ。
私のスマホでも、あとほんの数分、2時28分に到着予定と入った。
待ち続ける私たち。
列車は来ない。
2時30分になり、35分になり、やはり列車は来ない。放送も最初に聞いた時に繰り返しかかって以後、かからない。

遅いな、まったくインドの列車はこれだから・・・。
どうせ駅の向こうで信号待ちしてるんだろ・・・。

オットがホームにいた人に紙を見せて訊いている。その人は少し慌てたように何か言っている。

「えー、1番線なんだからここでしょ!」

と思い込んでいる私は、成り行きを見守っていたが、その人に着いて行ったオットが慌てて戻ってきて、

「来てるみたい!!!!!!」

「なんだとーーーー!!!!!」

荷物を持って慌てて見に行くと、なんと、1番線の裏側にまた線路があり、そこに列車がおり、ラージダーニと書いてあるではないか!

信じられないとか言っている暇もなく、ともかく自分の車両を探して走る走る。もうすっかり乗降は終わっており、発車を待つばかりのようだ。列車の人らしき背広の人に「私ら乗りますけん!」とアピールしながら走ってやっと車両に飛び乗った。

すぐに発車した。

もんのすごく危なかった・・・・・・。

6000ルピーも出して買ったチケットを危うくゴミにするところだった。

一体いつの間に、同じホームの反対側に、音もなく、入って来たのだろう。というかそこに線路があるなんて知らなかったよ、後ろは壁で店とかあったから。まったく見えず、何も聞こえなかった。私たちは一生懸命列車が来る方向を見ていた。何かが来ていればわからないはずはないのに、どういうことなんだ。とんでもない角度から、私たちがいたホームの裏側に入ってきたとしか思えない。

それより何より、1、2、3、、、とホームがあって、その「1」の裏側に「1A」とかのホームがあるっていうその造り、おかしいだろうと言いたい。

まあ、大勢に訊いたが故に「ここだ」と思い込んだ私が悪いのだが・・・。
反省してまーす。

インド列車

昼食にセットのアイス、腹痛が復活した

遠い昔、ほんとに遠い30年以上昔の話。バラナシの久美子ゲストハウスに泊まっていた時、日本人の若い学生3人組がデリーに去って行った、と思ったら帰ってきた。列車に乗りそこなったそうだった。翌日またその3人は出て行き、また帰ってきた。今日も乗りそこなったのだそうだった。その翌日、久美子さんが彼らを送って行き、彼らは無事にデリーに向かった。
当時、「ばっかじゃないの???」とこっそり笑っていた私だが、インドの駅、確かに、乗りそこなう時は乗りそこなうなと思った。

思いがけずカルナリ川のビデオを見る

乗り込んだ席は上段のベッド2つが我々のもの。下段に男性が2人いた。その片方の人が英語をよく話し、我々のコースを聞くと、

「ああ、それではミャンマーに陸路で行こうとしているんだね」

と一発で理解してくれた。こんなに話がわかる人は初めてだ。そのうえ、

「そこは大戦の時に日本軍が侵攻した場所で、日本人にとってはメモリアルな場所なんだよ」
と、その場の人たちに説明してくれた。
「おお、日本といえばヒロシマ、ナガサキだね」
と、通路向こうの人も言っている。

実際インドを旅すると、よく「ヒロシマ、ナガサキ」のフレーズを聞く。日本人だと告げるとそういわれることが多かった。教育を受けた人たちはみな知っているような印象だ。
親日か反日か、という分け方をするならば、インドは親日的な国であることは間違いないと思う。私も国の名を訊かれて、日本だと何のためらいもなく言い切れる。デリー辺りでは韓国人あたりに間違えられているほうが安全だという意識が働くが、今回南から東にかけては全くそういうこともなく、常に「日本」と訊かれる前から話していた。

さらにこの人、なんでもダライラマに縁がある人で、自分を通せばダライラマさんにも会えるよ、と言っているようだ。実は私はダライ・ラマさんには一度インタビューという形で謁見したことがある。そう説明したつもりだが全然通じないようで、まぁいいか。
チベット人ではない、完全なインド人だが、仏教徒らしかった。
ダライラマが住むダラムサラからほど近いあたりに住んでいるので、次にインドに来たら必ず家に来て泊まりなさい! と熱く勧められた。

スマホでビデオも見せてくれた。ヘリで谷を遡上している動画だ。おや、と思った。30年近く前に私が遡上したフムラ・カルナリの風景に似ているのだ。チベットボーダーだと彼も言っている。
「フムラじゃないですか?」
と訊いてみたが、彼は
「フムラ? ヒルサだよ」
と言う。聞き覚えがない。まあ山なんてみな似たような場所だもんな。
でもどうやらカイラスの巡礼の時だと言っているようなので、もう一度訊く。
「シミコットから国境を超えてカイラスへ至る谷じゃないかな、私そこ歩いたんだけど」
「え? タクラコットへ?」
うわー懐かしい名前を聞いた。そうそう、タクラコット、現在名プラン(普蘭)に向けて歩いたんだあの時の私は。

今どきの巡礼は、シミコットからヘリで国境直前の河原まで行き、国境の橋を渡り(小さな橋ですよねと訊いたらそうそうと言っていた)、そこからチャーターしたラグジュアリーなバスでカイラスまで行くらしい。

まさかこんなところで、ダライラマやカイラスに縁のある人に会い、しかもカルナリ川の風景を動画で見られるなんて。
旅ってやつは。

FBのアドレス(?)を交換し、家の最寄りの駅までどうやって行けばいいかもメモに書いてくれ、すっかり次回はこの人の家に行く気満々でお別れした。
おじさんはアッサムの州都グワハティで降りて行った。

列車の遅れはほぼ2時間まで拡大していた。まあいい。どのみち夜中の1時に着く予定だったのだ。それが3時になっても、夜明けまでの時間が短くなるだけありがたい。ちょっと腹痛がして、お腹が渋るのが気になるが、いつものことと言えば言える。

日付変わって午前2時55分、列車はディマプールに到着した。

本日の移動 駅までオート10ルピー ニュージャルパイグリからディマプール、2900ルピー2AC
本日の宿 車中泊、駅の待合室20ルピー
朝ごはん 30ルピー

 

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