2日の夜11時20分発の列車でヴィジャイワダへ
初の2等寝台なのにたった5時間半という中途半端さ
明け方駅に降り立ち、そのまままた先へ進む
スリカラハスティからヴィジャヤワダへ
さてまた移動である。
スリカラハスティを23時20分に出る列車に乗る。駅に着いたのは30分ほど前。
駅の中やホームはどこに行ってもこの有り様だが、駅前広場がこんな死体だらけのような光景は見たことがない。よほど車両の通行がなく安心できるからなのだろうが。
今日乗るのは2等、乗る車両を間違えると移動できないのでちょい緊張する。案内表示のほぼ近くに停車したのはいいが、ドアが開かない。しなの鉄道かよ! と慌てていると、反対の入り口で車掌さんが「お客さん、こっちですよ!」と呼んでくれて乗り込めた。
しかも、取れたチケットが、普通ベッド下段と、サイド下段という変な組み合わせだったのを、「ガラガラなんでお客さんここ2人で使っちゃってください、この人どかしますね」みたいな感じで、すでにいた人を一人隣に移し、4人のスペースに2人にしてくれた! なんて親切&気が利くのか!
というよりなにより、何でこんなガラガラの列車のチケットをくそ高いtatkalで買わされているのか私は!(怒)
咳が酷いので薬を飲んで寝る。薬のせいか寝てしまった。
スマホのアラームで起きる。4時20分だ。
驚いたことに、列車は定刻で走っており(!)、到着10分前には件の気の利く車掌氏が「お客さん次ですよー、用意してくださいねー」と言いに来てくれた。ワンダフル2等車!
(因みにすべての列車がこうであるわけではない。ぜーんぜんほったらかしの2等車もある)
ヴィジャヤワダ到着、午前4時40分。
次の街マンガラギリへ
ヴィジャヤワダはこうして急行列車も停まるし、そこそこ大きな街である。
ただしガイドブック等にはまず間違っても載っていないと思われる。
何もないからだ。
ここに降り立つ外国人は皆無に等しいだろう。本当に降りる理由がない。ガイドブックに載っていない。
ただし。
布が好きな人であれば、耳にしたことがあるかもしれない町が近くにある。
マンガラギリという町だ。薄手のコットンを織る。つまりカディだ。マンガラギリ・サリーという名前もかなり広く知られている。
私がこの町の名前を初めて聞いたのは、20年近く前のデリーだった。街の中にあるエンポリウムで、当時はまだまだ安かったサリーを買ったのだが、それがこのマンガラギリで織られたものということだった。マンガラギリ。という地名は記憶に残り続け、今回思い切って寄ってみたわけである。
ただしそれこそ情報はゼロである。
町はどんな規模なのか、泊まるところはあるのか、そもそも工房はどこにあるのか、皆目見当もつかない。
そもそもが、だ。
私はマンガラギリはここだと思い込んでいるわけだが、似たような地名、あるいは同じ地名でまったく別の場所にそれはあるのかもしれないのだ。
なんという適当さだ。
マンガラギリへは、ここヴィジャヤワダからパッセンジャーと呼ばれる近郊列車で2駅、5ルピーのはず。駅を出ずに中のブッキングオフィスで買ったらなぜか10ルピーだった。???わからん。どっちにしろ安いからいいのだが。
パッセンジャーは予約の必要がなく、というか予約できない、全席自由席の列車だと思う。予定時間の20分ほど前に入線し、最初はガラガラだったのでちょっと寝たりした。
いやあ、誰も切符見に来ないし、ここも改札ないし、インドの列車ってもしかしたらほんとはタダなのか?
マンガラギリ、楽しい町だった
布の話は別に分けることにして。
マンガラギリ、ものすごく楽しい町だった。
ここも寺院が有名で、巡礼に来る人も多いそうな。とはいえヒンドゥー一色ではもちろんなく、たまたま泊まることにしたホテルのすぐ近くにモスクがあり、コーランだとか説教だとかが拡声器で流されてうるさい。
ホテルはメインロードと呼ばれている道路に面して何軒かあった。街の人が言うには、スリーピングホテルなる時間貸しの宿もあるらしい。途中にバススタンドもあった。どこに行けるのかはわからないが。
宿はOYOというチェーンのものが2つあるようで、片方は見ていないが新しめの方を見に行った。
最初の言い値は1500。
「1500???????」
と聞き返すレベルではあったと思う。狭いしベッド汚いし。お湯が出るとしても、上限1000だろう。
800から始める。すぐに1200には下がったが、そんなに出したくない。汚いんだもん。
それ以上下げない、と言うので、じゃしょうがないねとそこを出て、通りを少し先へ行ってみるが宿らしい看板が見えない。
オット氏が、「寺へ行けば近くに宿があるんじゃないか」と言うので、それじゃ寺とやらに行ってみるかとオートを止める。
オット氏 「寺! 寺!」
オート氏 「は? 寺? どの寺っすか、寺だらけなんすよこの町、ていうかインド全土」
オット氏 「いちばん大きな寺!」
オート氏 「はあ・・・、どれっすかねー、なんたらかんたら? なんたらかんたら?」
と寺の名前を挙げてくれるがわかるはずがない。
そこへ、さっきのホテルの人がやってきた。
「うちに泊まって。1000にするから・・・」
コントか。
で、まあ結局そこに泊まることになった。オートには「ごめん、チャイ飲んで」と10ルピー渡して行ってもらった。
布を織っている場所を探して町の中をうろうろうろうろしたので、その写真などずらっと並べる。
遠い昔、カトマンズで会った日本女子が、「カリフラワーとかほんと大きくて生き生きしてますよね、無農薬有機栽培ってすごい!」と言っていた。日本で自然式(じねんしき?)とかそういうコミューン活動みたいなことをしている子らしかった。「逆だろ、これ農薬使ってるからこんなに大きくなるんだよ」とは言わなかったいい人私。その女子はその後私に寸借詐欺をして逃げやがり、私の中で無農薬バカには気を付けろという法則が出来てしまった(^^;
歩いて疲れたので、アイスクリームパーラーのように見える店に入る。左はショウガの飲み物、右は牛乳と何だろう? 浮いているのはナッツ・・・。不思議な味だが不味くはない。
本日の移動 スリカラハスティからヴィジャヤワダ 列車2AC 1420ルピー ヴィジャヤワダからマンガルギリ 10ルピー
本日の宿 OYO 1000 ルピー
昼夜ごはん 120ルピー ジュース 45ルピー
薬109ルピー
コメント