ブージ近郊の染めの村へ 2019.12.08

アジュラクプル

グジャラートは布の産地として名高い
特にアジュラクと呼ばれる木版更紗と、民族的手工芸品が有名だ
ミラーワークに代表される民族ものには今一つ食指が動かないが
更紗は大好きだ、アジュラクの産地に行こう

アジュラク。
インドの布を扱っていてこの名を知らなければそれはもぐり、というくらい有名な布だ。
主にこのグジャラートのブージ近郊で生産されている。木綿への木版染めが主流だが、最近はシルク(混ぜ物系)も多いようだ。高値で売れるからかもしれない。
最大の産地がアジュラクプルという名の村。町かな。
ここはグジャラート大地震の時に被害を受け、今の地に移転した村だそう。住民の多くはムスリムで、ほとんどが布産業に携わっているらしい。
そういえばお隣ラジャスタンのジャイプールでも、染めの仕事をしているのはムスリムと聞いたことがある。伝統的にそういう職業的棲み分けがあるということだろうか、カーストとも関係があるのかも。

アジュラクプル
何とも無造作に地べたに干される布
アジュラクプル
リズミカルに版を押していく職人
アジュラクプル木版
味わいのある木版

村の中にはたくさんの工房があり、そこで大勢が染めの仕事をしている。
染めの作業風景は今まで何度も訪れたラジャスタンと違いはない(と思う)。いわゆるアジュラク! というイメージのデザインが多いのかと思いきや、まったくそんなこともない。いささか拍子抜けした感は否めない。
どこに行っても「草木染め」と言われるが、そんなわけはない。あってもごく一部だろう。特にインディゴは、ケミだろうね・・・。ないとは言い切れないが、どう見てもケミ(笑)。仕方がない、おそらく20年30年前からケミだったのだよ。
いいの。別に本物の植物藍を求めて来ているわけではないのだから。

アジュラクプル染め
下染め。おそらくミロバランまたは?
アジュラクプル染め
染めて洗ったものを干しに行く

運転手が連れて行った小さなショップは言い値が高い。昨年のラジャスタンの倍くらいの値段だ。布を見ていると後から後から白い服を着たムスリム男性が入ってきて、そこらに座り込んでじっと見てくる。気が付けば8人はいた。
うーん、圧力をかけているのだろうか。
そういうのは嫌だな。そもそも高いし。
これだから運転手をつけるのも考え物だと思ってしまうのだ。買えば彼にコミッションが入るのだろう。だから知っている店へ行きたがる。仕方がないこととはいえ、ちょっと目に余ってきたぞ。

そこを出て、車がたくさん停まっている大きめの店を覗くと、インド人富裕層でいっぱいだ。地元の人が来るのならいい店だろう。ここで選ぶことにする。

アジュラクプル
大量のストックから気に入る布を選び出す

ここの値段は昨年のラジャスタン、生産地の値段のほぼ10%高。インドの物価上昇率から考えればまあこんなものだろう。町の店で買うよりは安いと思う。それも確かではないけど。流通ってやつはわからないからね。

綿花畑が広がる

カッチ綿花
広大な綿花畑

ちょうど綿がたわわに実り、収穫している畑もあった。綿花の栽培は年2回だそうだが確かではない。

カッチ綿
見事にはじけた綿、真っ白だ
カッチの畑
隣ではコリアンダーとからし菜を栽培&収穫中だった

車を停めて見ているとおいでおいでと。かなり道から低い畑に下りる。

どこが畝でどこが畔かわからない!

特に畝を作ってはいないみたいだった。そこでコリアンダーとからし菜が混ざって植わっている。

カッチ女性
お土産にとみんなでコリアンダーを摘んできてくれた!

こういう雑菜のほか、キャベツやカリフラワーも盛んに作っていた。ほか大規模に栽培していたのは油を採る大きな植物。食用ではないと聞いた。

ほか、道中立ち寄った村の風景、織りの風景など。織りはまだまだ盛んに行われている。ほぼ絶滅しかかっているインドシナ半島に比べるとまだまだ健在だ。それだけはうれしい収穫。インドで織りが終わったら・・・。本当に寂しいもの。

カッチ民族
衣装が珍しい民族の家族連れ
ラバリー族
羊毛を紡いでいるというラバリー族の老婦人(と孫?)
機織りカッチ
機織り中の村人

この人たちが住んでいる家は日本の援助によって建てられたのだそうだ。カッチ大地震の後だろう。

ラバリー族
こちらもラバリー族の老婦人、刺繍仕事中

ラバリー族

どうもどこに行っても何かしているのは老人ばかりだ。もしかするとこの地でも、こんな手仕事は若い人はやらないのかもしれない。手仕事、刺繍、と言っても正直あまりよいものではなく、これでも生計の足しにはなるのだろうか・・・、と思ってしまう。よいものを見ているインド人なら絶対に買わないだろうな。

カッチ子供たち
子どもたち。写真を撮られるのは大好きらしい