2024年6月11~23の2週間、タイ南部をゆるく回る旅をしてきた。何十回目かわからないくらいよく行くタイ。ただ南部は殆ど旅したことがない。
8日目 ラノーンからチュンポンへ
もう1泊してもいいかと思ったが、3泊で動くことにした。
前日、温泉に入っていたら日本の人に声をかけられた、のはいいのだが、何やら宗教の人で……(-_-;) 日本にいても極力関わらないようにしている宗教系、それがタイの辺境と言っていいような町で……(-_-;)
何かを信じる人について言うべきことは何もない。信じるだけの理由や事情があるのだと知っているから。それが邪教であっても、端から見ればあほとしか思えない神さんであったとしても、それは信じる人にとっては神さんなのであり、自由に信じればよい。
ただ、その神さんを信じない人を迷える者と認定するのはやめてほしいのだよ。ただそれだけだ。確かに私は迷える者だし救われない者かもしれないが、私はその道を選んでそうしているのであってかわいそうな者ではないのである。
チュンポンへのバンは11時にある。10時に駅に行けば楽勝だろうと思った(のと、その前夜はもう1泊するかも~と思っていたので事前に買うことをしなかった)。
ところが駅に行くと、「11時は売り切れよ~、次は13時よ~」とのこと。げげっ、3時間待ちになってしまった……。隣の窓口では10時15分発のキーリーカン行きを売っている。
「これに乗ってチュンポンで下してもらうわけには?」
「出来るけど、郊外のバス駅よ、市内へは入らない」
うーん、チュンポンのバス駅はたしか15KMとか離れていると私営バスの人が言っていた。実際来るときに通ったが市内からは相当離れていて、たぶんバイタクしかないだろう。法外な金額がかかると思われる。
だったら13時のを待とうかとチケットを買い、すぐ近くの小さな店でお粥を食べた。お粥は40B、そういえばバスは150Bだった、何で10B高いんだろう?
やることもなく、ひたすら暑い。バス駅のベンチでだらだら待つか(エアコンはないけど)。とバス駅に戻りかけると、そこにいたバイタクの人が「チュンポン行きが出るぞ」みたいなことを言ってくる。11時発のことかな、まだ10時半だけど。「席がないんですよー」と答えてさらにバス駅に近づくと、入り口のところでチュンポン行きチケット売り場のおばさんが仁王立ちしている。その前にはバンが1台。あれ? チュンポン行きにしては早いし、キーリーカン行きが出てないのかな?
と、おばさんが言うには、
「あんたたち、これに乗りなさい!」
「えっ?」
「チュンポンに行くから、これに乗って、今出るところなの!」
「はい???」
とりあえず運転手に、「列車駅で下してもらえる?」と訊くと「いいよ」とのこと。慌てて乗り込む最後部席。
あぁトイレに行ってないじゃんと思う間にバスは発車する。
10時15分発のキーリーカン行きが、席が残ってしまって出発せず、あのタイ語もできん日本人二人がチュンポンに行きたがってるから多少遠回りになるけど乗せてしまおう。ということで待っていてくれたのかなと思った。バスはやたらと豪華なバンであった。
座席をバンと倒している図々しいやつがいるなと思っていたらどうやら後ろの席の人と家族らしい。よく見れば子どもで、頭を剃っている。今から出家する子供を送って行く家族なのだろうか。キーリーカンとはまた遠いが、そこによいお寺があるのかな。
バンは往路よりもさらに快調にぶっ飛ばしていく。途中で一人、女性を乗せた。それで満席になった。なるほど最後の2席を我々が、ということだったんだなと思う。
バンがチュンポンの市内に入る。最後に乗った女性が運転手に何か言っている。この人もこの近くで降りるらしい。やがて線路が見えて、チュンポンの駅が近づいてくる。女性は駅にほど近い場所で降りた。次は我々のはずだ。
バンが駅の構内に入る。ずいぶん親切だ、チケット売り場の真ん前で停まる。我々が下りようとすると、なぜか前の席の人たちも立って降りようとする。あれ? キーリーカンまで行くんじゃないの? と、全員が下りてしまい、最後に我々が下りた。運転手は
「ここが駅だよー、じゃぁね」
と走り去って行ってしまった。
このバスは、いったい何だったのだろう??
まぁいいか、とにかくチュンポン到着、時間はまだ12時半だ。
前回泊ったホテルに行ってみると、部屋もあり入れてくれた。
以前にも北タイで買ったことがある。甘味が強くない(つまりそこまで精製していないということかな)やさしい糖で、藍さん(染料の)によく与えていた。懐かしかったので左端の固形のを買った。36Bだった。
9日目 チュンポンからプラチュアップキーリーカンへ
翌日は早起きだ。7時50分発の列車に乗らないといけない。
立っているのが旧ホーム。そこからスロープで上がったところに新ホームがある。
この老婦人が売っているのは豆なんだろうか。大きすぎてなんだかよくわからない。
たまにパイナップル畑になったり、サトウキビ畑になったり、荒れ地になったり。
ホームはもう新しいものを使っていたが、駅舎は古い方。新しい駅舎はほぼ完成していて、外構工事をやっていた。
キーリーカンは数日前にエアコンも効かないのに690Bもするクソ宿に泊まるという、恥ずべきことをやらかした町。今回はリベンジも兼ねて再訪した。
リベンジもあるが、キーリーカンは実に気に入った。町が小さく、まとまっているので滞在しやすい。風俗系の匂いが皆無なのも何より気に入っていた。そこで今回はあらかじめマップで調べ、よさそうな宿があるのを見つけていたのでまっすぐそこに行ってみた。
agodaなどの掲示価格よりも安い値段を提示してくれたし、部屋はきれいだし、従業員さんも感じがいいし、お湯のポットがフロントの近くに設置されていてコーヒーはいつでも自由に飲んで、だったし、で、泊まることにした。
部屋の前のテラスでお茶とか飲める。暑いけど日陰も多いしパラソルも作ってくれるし、過ごしやすかった。
今回いちばん気に入った宿だった。
ところがここで、調子に乗った我々が、人生で初めてドリアンなる果物を食べてみたことで、その後オットは大変なことに……(-_-;)
180Bもするんである。一体どんな高貴な味なんだろうと……。今まで散々この匂いは嗅いでいた。正直臭いと思っていた。でも、みんながこんなに狂ったように求めるのにはそれなりにワケがあるのでは。もしかするとほんとは美味しいんじゃないの?
と思ったのだが、実際食べてみたら、不味かった(-_-;)
二度と食べなくてもいいと思った。というか食べたくないです。
まぁ似ても似つかないけど、普通にお菓子だと思えば美味しかった。
「朝には、おばちゃんが、あそこにちょこっと食べるものを出すからね」
と言われてはいたのだが、こんなちゃんとしたサンドイッチが出てくるとは思わなかった。他にもトースト(自分でトースターで焼く)とバナナ、それにバナナカオニャオ(これはトライしなかった)も置いてあって、自由に食べることができる。いい宿だったな。
この宿。今は駅前メインストリートから2本通りが離れているのだが、新駅が開業するとなんと、メインストリートになってしまう通りに面しているのである! 次に行く時は混んじゃってもう泊まれないかもな……。
キーリーカンの宿800B朝食付き
チュンポンからキーリーカン 34B
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