タイ南部三等列車の旅6 ナコンパトムからバンコクへ、帰国

2024年6月11~23の2週間、タイ南部をゆるく回る旅をしてきた。何十回目かわからないくらいよく行くタイ。ただ南部は殆ど旅したことがない。

12日目 ナコンパトムからバンコクへ、そして日本へ

この日の夜遅く、10時台の飛行機で東京に向かう。夕方に空港に着けばよいので、チェックアウトの時間までナコンパトムの市場などを歩いた。

その前日の夕方には、町の大きなスーパーに行こうとGRABを使った。この旅で唯一使ったタクシー的乗り物がこの時の往復GRAB。これ使わなかったら完歩だったのか!
スーパーは旅の終わりに必ず行きたい場所。いろんなものをお土産というよりは自分たちの生活のために買う。ただそれは物価が安かった時代の話で、今は何を見ても
「日本とさして変わらなくない? むしろこっちが高いかも」
と思えるので、スーパー巡りもあまり楽しくなくなった。でも行ってみるけど。

さてこの日の市場。

きれいな市場、生鮮品も多かった

カニとか

いろんなもん

これが有名なチェディでございます

そして、なんと、チェディの参道で、タイへ行くと必ず探す、出会えたらいいなと思いながら歩き回っている、はちみつ売りに出会った~~~

ハチの巣

元気になった(?)オットとハチの巣

「どこから来ているんですか?」
と訊いてみたら、
「ナコンサワン」
だって。
ナコンサワンはバンコクから北へ、どのくらいだろ3時間くらいかな? 離れたところにある町だ。昔この町からチェンマイへ売りに来ている布屋さんがいた。10年くらい前に一人でタイへ行った時、バンコクの市場を歩いていてはちみつ屋にぶつかり、思わず引き留めて買ったことがあったっけ。1本いくら、を、2本買うからまけて~とかやってると、必ず近くの人が出てきて「3本買ったらもっと安くなるから3本買え」と言ってくるんだよね。今回も隣の屋台のおばさんが盛んに「3本3本」言ってきたけど、さすがに持てないので2本にしておいた。10年前の私は3本買い、無理やり背負って日本まで持って帰った。我ながらバカ力だわ。

カシューナッツ、はちみつ、ヤシ糖、唐辛子、えび、などなど

市場で買ったもの。いろいろ買いました。元気ならもっと買った(^^;

さて、そろそろバンコクへ。12時45分発の3等列車でトンブリへ向かう。この列車、1日にかなりの本数出ているのだが、一部は10B、一部は40B、と値段が4倍も違う。何が違うのかわからない。私が乗る午後の便は軒並み40Bである。
前日に駅の時刻表が見当たらず、チケット窓口の人に聞いたらその窓口のガラスに貼ってあった。赤い文字は40Bだからね、これ写真撮って行って、と言われた。

それがこちら。こんな小さな時刻表、気付かないよー

多少はクッション性のよい椅子なのかなぁ? 吊革がある

この列車を待っている時、1組の家族と知り合った。こちらが日本人とわかると子供を呼んできた。
「はじめまして」 とその子。高校で日本語を勉強しているんだって。教科書も見せてくれたけど、漢字も入っている難しそうな教科書だった。その子とLINEを交換した。列車に乗り込むとお母さんが水をくれた。いつか日本に来ることがあるかなぁ、北海道に行きたいそうだ。北海道はちと遠いが、東京含む東日本だったら案内してあげたいな。

レッドラインの電車

タリンチャン・ジャンクションという駅で。
ここでレッドラインに乗り換えて、バンスーまで行けばMRTに乗り換えられる。MRTからエアポートリンクに乗り換えてスワンナプーム空港へ、という行き方も可能。

我々はトンブリまで行くことを選択。始発駅から出て、終着駅まで行く、というのも大事かと(^^;

トンブリ駅着

駅前の市場

お弁当がたくさん、安い。欲しいけど荷物も多いしやめておいた。

果物なんかもいっぱい、安いように見えた

トンブリからはチャオプラヤ川を渡るボートで市内へ入る。私は一人で旅した時に散々ボートと赤バスであちゃこちゃ行ったが、オットは乗ったことがない。面白いので最後に予定していた。

トンブリからソンテウとかあるかなと思ったが特にないみたいで、歩き出す。途中でタクシーから声がかかったが、船着き場まで200Bとか言うので「たっけぇ~!」と叫んで無視してやった(あ、もちろんタイ語で)。で、結局、大量の荷物(大量というほどではないのだが岩のように重かった)を背負って船着き場まで。

途中で巨大な病院があった。この敷地内を突っ切ったら船着き場だった

ちょっといい感じの船着き場だった

昔はトンブリ駅がもっと近くにあったらしい

広い川、ボートが使えるととても便利

来ましたよー

バンコクの繁華なエリアが対岸に

人越しだけどワットアルンですね

ラジニーという船着き場に到着 16B

上流方向を眺める

ラジニーはチャイナタウンに比較的近く、MRTの駅がすぐ近くにある。
最初は川を渡るだけにしてカオサンに出て、空港行きエアポートバスに乗ってもいいかと思っていたのだが、この場合バス停までまた歩く可能性がある。ラジニーならMRTまで近いので、こっちの方がいいかと思った。ただしMRTは空港直結しないので、途中ペッチャブリ=マッカサンでエアポートリンクに乗り換えないといけないんだけどね。

さてそうして乗り換えつつ空港到着。3時間前じゃないとチェックインできないのでしばらく待った。ぴったり3時間前に開始になり、早々にチェックイン。出国審査・保安検査なども驚くほどスムーズだった。かつてのあの悲惨な出国審査は、もうなくなったのだろうか。それともたまたま?

和御膳、だったかな

今回、セールのプレエコだったので、ラウンジに入ることができた。
実は私は、ラウンジにあまり執着がない。酒をとっかえひっかえ飲むわけでもないし、乗る前にあれもこれもと食べる趣味もない。腹を壊したら大変だからである。ラウンジに入るためのテクニックが各種あるらしいけれど、興味ない。そんなにすごくいい場所ってわけじゃないと思うんだけど……。

ただ今回は、今回だけは、助かりました。なんせオットが具合が悪いので、すこし楽なソファに座って待てるのはよかった。そして昼にナコンパトム出てから荷物担いでかなり歩いたので、シャワーを浴びられたのもありがたかった。
このご飯も美味しかったと書きたいところだけど、
「サバじゃん!」
実はわたくし、サバはアレルギーがあって食べられないのである。でもほかは美味しかったです、はい。まぁ大きな声じゃ言えませんけど、スパークリングワインと日本酒はもらいました飲みました(^^; あとはひたすらお茶! お茶飲んで待った。

飛行機は1時間ほど遅れて離陸し、着陸も定刻より小一時間遅れたかと思う。国内線乗り継ぎの人は担当さんがついて間違いなくその日のうちに飛べるようになってたみたい。さすがJALさんですな。
我々は荷物を受け取り、宅急便で1つ送り、身軽になって羽田を後にした。

**

11泊14日の旅はこうして無事に終了。
ホアランポーン駅を出発し、トンブリ駅に帰着する、全線3等列車の旅がきれいに完結できた。
3等列車はエアコンがなく、窓もドアも全開で走る。物売りがバンバン乗ってきて色々なものを売って歩く。食べるもの、飲むもの、何でもある。帰りには煮干し売りもやってきておもしろいので私も買った。
タイも近代化がどんどん進み、こんな列車はいずれ消えてしまうのだろうと思う。そう考えれば、今この旅ができたことはよかった。
心配していた雨は殆ど降らなかった。ラノーン(タイで最も降雨量が多い町)で深夜に土砂降りの雷雨があったのと、その日の夕方に温泉の後市場に寄った時にざーっと来たくらい。この時も待っていたら小降りになったので、傘は一度も使わなかった。
そうしたら帰国の日、自分の住む最寄り駅に着く頃に土砂降りになった。

2024.06.27

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